2011年11月30日

You can love your business, but...

"You can love your business, but the business never loves you"
--- 誰の言葉だったかな?
これを初めて聞いた時、仕事から逃げる言い訳のように思えて、大嫌いだった。
嫌いすぎて忘れられない言葉になったけれど、
不思議なことに、
仕事でイヤなことがあって、
腹が立った時、
イライラした時、
つらくなった時、
悲しくなった時、
辞めたくなった時、
逃げ出したくなった時、
なぜかこの言葉を思い出して、
「そんなに気にしなくて良いじゃないか。たかが仕事に過ぎないのだから。」と気分を和らげてくれる。
そして、落ち着いてくるとすぐに、やっぱりこの言葉が大嫌いで、
「逃げてはダメだ。ちゃんと取り組もう。」と前向きに思えるようになる。
・・・不思議な言葉だ。
posted by 角田 健治 at 00:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 語録 〜負債の部〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月08日

Steve Jobs

慌ただしい一週間が過ぎ、ようやく休日を迎えたので、ずっと観たかったSteve JobsのStanford大学卒業式でのspeechを観た。普通に見たら、有名な「Stay hungry. Stay foolish」が一番印象に残るのだろうが、彼が亡くなった今見ると、「It (= death) clears up the old to make way for the new」という言葉が何だかズシッと響いた。
 次の世代に道を譲る前に、次の世代を育てなければならない。彼はおそらくちゃんとやったのだろうが、私はそれをしていない。それどころか、自らの成功さえまだ掴めていない。

 彼は、「connecting dots」と言っていたが、今やっていることが未来のどこかに繋がっている。繋げようとして繋がるものではないだろうが、必ず繋がると信じていれば、今の自分がしていることに自信が持てる。その感覚はとてもよく分かる。逆に、未来に繋がっていない気がすると、努力が虚しく感じられる。

 彼は、「I was lucky. I found what I love to do, in early in life」と言っていた。今の私は、世界を変えるベンチャー企業を生み出す(可能性がある)今の仕事を結構愛しているし、その仕事に就けた自分はそこそこラッキーだと思っているが、「可能性がある」という段階に留まっていることが問題だ。現在進行形で「世界を変える仕事をしている」と自信を持って言えるようになれば、今よりもっとラッキーだと言えるようになるのではないかと思う。

 彼は、「Your time is limited. So, don't waste it, living someone else's life.」と言っていた。これは決して「他人を無視して、自己中心的に好き放題に生きろ」という意味ではない。前後の文脈を踏まえれば「(常識や定説などの)他人の考えに従って生きるのではなく、自分自身の考えに従って生きろ」という意味だと思う。
 当たり前だが、自分の思った通りに行動して、ちゃんと目標に到達できる人は強く賢い人だ。弱く愚かな者がこれを猿真似すると破滅する。つまり、自分が思うように自分の人生を生きるには、強く賢くならねばならない。「強く賢く」と書くととても凄い人に見えるが、ここで言っているのは、自分のやりたいことをやるのに「必要な因子を持っている」ということだ。世界を変えるのに必要な因子は多い上に難易度も高いだろうが、静かに生きるのに必要な因子はそこまで難しくはない。医者になるには努力も資金も時間も必要だろうが、単純労働従事者になるにはそこまで難しくはない。謂わば、「身の程を知る」という言葉が教える現実は存在するのだが、しかし、敢えて「身の程なんて知るな」というのが「Stay hungry. Stay foolish.」というメッセージでもある。
 世間の多くの人が「身の程知らず」とバカにするようなことに成功する人がいる。これは、「世間の多くの人は知らないが、客観的事実としてはちゃんと必要な因子が揃っていて、そのことを本人だけは分かっていた」という状態なのだと思う。そういう状態の時、他人の意見など聞いてはいけない。地球が平らだと信じている人の意見を聞いていたら、Columbusは新大陸を発見できなかったのだから。これは「Stay hungry. Stay foolish.」の典型だろう。
 彼が亡くなる少し前の8月11日、Appleの時価総額はExxon Mobileを抜いて世界最高だった。
 Columbusは新大陸を発見したが、Steve Jobsは新大陸を創ったようなものだった、と言ったら言い過ぎだろうか。
posted by 角田 健治 at 13:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 語録 〜負債の部〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月02日

功ある者には禄を与えよ、徳ある者には地位を与えよ。

  昨年の終わり、投資先企業の社長が自社の研究部長を取締役にしたいと言ってきた。私は、そのこと自体は何ら問題ないと思ったが、一応、理由を聞くことにした。彼は、その研究部長にはこれまでにあんな功績やこんな貢献があると説明し始めたが、それらの功績や貢献のどれもが取締役にする理由にしては小さ過ぎるように私は感じた。しかも、歯切れが悪い。
  何かおかしい。
  そう思った私は、「昔から『功ある者には禄を与えよ。徳ある者には地位を与えよ。』という言葉があります。その研究部長の貢献にはボーナスか昇給で応えてあげても良いのではないですか?」と、言ってみた。すると、投資先の社長は急に真剣な口調になり、「実は・・」と本当の意図を話し始めた。
  その会社では、社員の過半数が研究員であったが、社外取締役に大学教授がいる以外、研究部門出身の取締役がいなかった。近々、新たにCFOとなる人物を取締役に加えようとしているが、研究部門の意見が通りにくくなるのではないかという不安が社内に広がっている。その対応策として、研究部長を取締役に加え、バランスを取りたいのだという話だった。その研究部長の研究員からの人望は確かだというので、納得した私は、「賛成」の委任状を出すつもりだと告げた。
  『功ある者には禄を与えよ。徳ある者には地位を与えよ。』
  この言葉は、私がプロクター・アンド・ギャンブルを退職した後、理想的な組織を作る方法を求めて、いろいろな人と話し、様々な書籍を読むうちに、最終的に行き着いた「褒章制度」である。ところが、この考えに行き着いたとほぼ同時に、それが途方もなく昔から伝えられている「人事の基本」だったことを知って愕然とした。
  日本では、西郷隆盛の言葉だとか織田信長の言葉だとか言われていることが多いらしい。しかし、これは、中国最古の歴史書である「書経」に『徳さかんなるは官をさかんにし、功さかんなるは賞をさかんにす。』という言葉で記されている。実在が確認されている中国最古の王朝である殷の創始者・湯王の時代、臣下が湯王へ献策した時の言葉らしいのだ。実に紀元前1600年、今から3600年も前のことである。
  書経は儒教の主要な経典である「五経」の一つであり、日本では、少なくとも朱子学の影響を強く受けていた明治くらいまで、おそらくは第二次世界大戦末期くらいまで、ある程度の文化人であれば知らない人のいないくらいの書物であっただろうと思われる。ところが、第二次世界大戦以降の日本では、戦前教育への反動から、儒教や朱子学を学ぶ人は激減し、次第に忘れられていたようだ。実際、上述の投資先の社長も還暦を超えた人物だが知らなかったと言っていた。
  私がこの言葉にたどり着けたのは、実は、GEにいたJack Welchの「能力と意欲あるものにはチャンスを与え、成果と貢献のあった者には報酬で応えよ。」という名言に出会ったおかげだ。この言葉に似たことが日本でも古来から言われているということが、東洋と西洋の共通点をテーマに取り上げていた本だったか雑誌の記事だったか忘れたが、そういったものに取り上げられていたので知ることができた。
  まず、意欲を持ち、能力を磨こう。チャンスを与えられたら、成果を出し、貢献しよう。そして、ガッポリ報酬をもらうのだ。その間、じっくり徳を積み、やがてふさわしい地位につけば良い。
  そんな事を考えていて眠れないまま、年を越してしまった。
posted by 角田 健治 at 00:50| Comment(1) | TrackBack(0) | 語録 〜負債の部〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月05日

資本政策は会社のDNA

OGI先輩の言葉。
  多くの人にとっては「資本政策」そのものが何か分からないと言われてしまいそうだが、要するに「誰にどのくらい株式を割り当てるか」という戦略のことで、同時に、資金調達の計画でもある。
  親会社、子会社という呼び名にも現れているが、企業(特に上場していない未公開企業)にとって、誰が株主であるかというのは極めて重要なことであり、その会社の姿形や性格に多大な影響を与える。そのことを経営者に意識させたいシーンで用いる言葉。
posted by 角田 健治 at 22:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 語録 〜負債の部〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする